平成4年3月31日
白嶺荘再建委員会
平成4年月11日
幹事会にて一部修正

白嶺荘再建計画の概要


  1. 白嶺荘の現状
  2. 再建に必要な資金の試算
  3. 山口先生よりの寄付について
  4. 資金計画
  5. 借入金の返済計画
  6. 再建後の運営・将来への蓄積


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1. 白嶺荘の現状

1)敷地・建物面積
敷地:約200坪
建坪率 20% → 建坪40坪まで可
容積率 40% → 建坪80坪まで可
借地料 年間約10万円
建物:
第1期(昭和45年)43.7坪
第2期(昭和50年)12.4坪
合計56.1坪

2)収容人員…定員33名。部員が40名を超えているため余った部員は食堂等で寝ている
部屋名ベッド合計
タコ部屋@729
タコ部屋A729
幹部部屋4-4
エッセン部屋-33
布団部屋-33
垂直部屋-55
合計181533
注:畳は1.5畳/人で計算

3)広さ以外の問題点と現在の対応
  1. 築22年を経ており、痛みが激しい
    → 毎年直しながら使っている
  2. 建物の使い勝手が悪い(例:外に出ないと水抜き・ガス開閉が出来ない等)
    → 我慢
  3. 風呂の給湯能力不足(深夜電力利用のボイラーでは貯湯量が足りない)
    → 近所の温泉・ホテル等の風呂へ車で出張している
  4. トイレが男女共用
    → 我慢
  5. ふもとの民宿街が水を使い過ぎると断水になる
    → 鍋に水をためておくことで対応
    アジア山荘等では貯水タンクに水を備蓄している
  6. 駐車場がない
    → 向かいのアジア山荘の駐車場を借用、路上駐車するなどで対応

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2. 再建に必要な資金の試算

1)前提
@施設の利用目的
  1. 現役の合宿所………第1優先
  2. OB・現役の別荘・たまり場
  3. 校内のゼミ等への貸し出し
A収容人員…以下の部員数の現状から見て、定員50名(詰めて60名)は見る必要がある

現在の部員数(1991年部誌ベース)
4年6-6
3年10313
2年13114
1年7-7
マネージャー-22
合計36642

1学年13〜14人の時代が続くと13x4=52になる

2)必要建物面積
@ユースホステル仕様の場合
@9u/人 x 50人 = 450u (135坪)
→ ゆったりした設計にすると今の2倍以上の広さが必要

A今の白嶺荘をもとにしたプラン(野口君試算)
A寝室48畳2段ベッドをフル活用
実質72畳(1.5倍)使う
B食堂・トレーニング室36畳
C台所12畳
D浴室4畳
E脱衣室5畳
F洗面所・洗濯室7畳
G便所(男)5畳
H便所(女)3畳
I作業場・乾燥室
・スキー置場
15畳
J廊下・階段9畳
K玄関3畳
L物置3畳
Mその他3畳
合計153畳(76.5坪)

B深田私案(高校の合宿所の仕様をベースに野口案を修正)
A寝室43畳大部屋中心、廊下を省く
@1.5畳/50名x0.5+荷物置場10畳
カイコ棚(2段)
B,C食堂・台所36畳食堂・台所合併。
折畳みテーブル・重ねて収納できる丸イス等の
利用により家具はコンパクトに収納する
D浴室4畳
E,F脱衣所・洗面所7畳脱衣所・洗面所・洗濯室は合併
G便所(男)5畳
H便所(女)3畳
I作業場・乾燥室15畳作業場・食堂間の仕切を工夫
混雑時は作業場も食堂として利用
J廊下・階段9畳2F廊下は混雑時は寝室として使う
K玄関3畳
L物置3畳
Mその他3畳
合計131畳(65.5坪)
注:カイコ棚は詰めれば@1畳/人で済む → 75人までは収容可

C幹事会(1/27)での議論では、必要面積60〜70坪であった。
→ 今後は60〜70坪の幅で議論を行う

3)建築単価(植木氏試算による)
ABC
工法木造在来工法木造2x4コンクリート
階数2階建2階建+半地下2階建
暖房個別式(ストーブ)同左集中式
耐用年数建物30年30年40年
設備20年20年20年
イメージ安い別荘-保養所
建築単価55万円/坪65〜70万円/坪90万円/坪

4)地元建設業者よりのヒアリング
 近辺の30坪前後の木造別荘で50〜60万円/坪。70万円/坪前後の当計画建物でも設備込みで50〜60万円/坪の見込み。

5)必要資金の目安…予算上A案(木造在来工法)を採らざるを得ない
60〜70坪×55万円/坪 = 3300〜3850万円
備品購入費(概算)200〜300万円
合計3500〜4150万円

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3. 山口先生よりの寄付について

1)経緯
@ 山口先生はスキー部・白嶺荘に非常に愛着を持っておられ、白嶺荘については平素より早期再建・グレードアップを主張されていた。
A 昨年6月に先生より別紙メモが送られ、これに基づき7月に検討会を行った。(メンバー:黒岩、植木、小笠原、細井、金崎、深田)

2)先生の申し出

@ 白嶺荘敷地の権利を確保する。
A 建物の老朽化に対し、新築を行う。(予算0.5〜1億円)
B 先生退官に伴う募金より500〜600万円を新築資金に振り向けてもよい。

3)検討会の結果

@ 敷地問題は借地契約締結により当面完了。
A 建物老朽化は確かに進んでおり再建必要。先生の申し出を機にぜひ踏み切りたい。
B 先生の寄付については
  1. 退官募金からの出費であって先生個人のお金ではないこと。
  2. 先生のこれまでの白嶺荘に対するご愛着を考えると断れないこと。むしろ寄付をコアにその何倍もの資金をOBより集め、いい建物を建てる方が先生の意志に沿えること。
から、受けることとした。

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4. 集金計画

1) 集金目標
3500〜4150万円

2) 集金計画

OB寄付1500万円→第1次集金
OB借入2000万円→第1次集金
先生寄付500万円
合計4000万円

3) 第1次集金…OBより@10万円の寄付を集める

趣旨
  1. 白嶺荘再建はOBの現役支援義務の一つであるため、出来るだけ多くのOBより寄付を募る。
  2. 「出来るだけ多くのOBより寄付を募る」ため1人当たりの寄付金を低く抑える。(@10万円)
  3. 他方1人当たりの寄付金を低く抑えると、寄付だけでは資金不足になってしまうため、不足分はOB有志よりの借入で補う。

4) 第2次集金…OBより各代、目標100万円、最低50万円の借入を集める。

趣旨
  1. OBからの寄付だけでは賄いきれない資金をOBからの借入でカバーする。
  2. 借入は無利息とし、10年間で返済する。
    白嶺荘の収益力からは2000万円が返済可能な借入の上限(本稿8ページご参照)
  3. OBの最低義務は寄付金のみとし、借入は全OBへの強制はしない。
    ただし現実には相当額の借入なしでは再建は覚束ないため、全体で2000万円を集金目標とする。
    28代 X @50〜100万円 = 1400〜2800万円

5) 集金スケジュール…建設計画策定と平行作業で進め、土壇場での資金ショートが生じないよう注意する。

3年11月総会再建計画スタート
再建委員長選出
4年 1月幹事会再建委員会発足
再建プラン(概要)・概算資金計画・第1次集金計画の詳細説明・検討
第1次集金スタート(締切7月)
4月幹事会1月幹事会で詰めきれなかった案件検討
7月第1次集金締切
8月幹事会・総会第1次集金結果報告
基本設計発表
修正資金計画・第2次集金計画発表
9月幹事会基本設計・修正資金計画・第2次集金の詳細説明・検討
第2次集金(締切12月)
12月第2次集金締切
5年 1月幹事会・総会第2次集金結果報告
実施設計・見積発表
最終資金計画・不足金準備計画発表
3月幹事会実施設計・最終資金計画・不足金準備計画の詳細説明・検討
契約・発注報告
5月既存建物解体、新築工事着工
10月新白嶺荘竣工
11月総会竣工報告
決算報告

6) 不足金の調整…具体案は用意していない

予想されるのは、OB有志への再度借入要請またはOB有志の補償による銀行からの借入。

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5. 借入金の返済計画

1) 現在の利用状況
@宿泊者数の推移
年度6162632
部員・OB879?79310051113
その他103?417207126
合計982?121012121239
部員数(4年迄)1830243737
OB数134135139146150

A運営経費の推移(単位:万円)
年度6162632
電気12.512.211.711.211.5
水道4.15.04.14.77.8
プロパン4.97.13.33.54.5
灯油4.22.52.74.13.3
火災保険6.56.66.6*27.5-
電話基本料金2.42.42.42.32.5
修繕費等29.430.314.010.49.4
その他14.37.36.15.56.4
合計78.373.450.969.145.4
*4年分を一括払い

2) 再建後の利用者数予想

@部員…部員数を30, 40, 50人の場合で想定
イ. 部員一人当たりの年間宿泊数:30泊
内訳(平成2年実績)
新歓合宿2泊
夏合宿5泊
秋合宿8泊
冬合宿-
春合宿15泊…北海道・野沢で合宿
合計30泊小屋をベースに各地を転戦

ロ. 部員利用者数
部員数30人40人50人
年間利用者数900泊1200泊1500泊

AOB・客人…OB160名のうち、白嶺荘に遊びに行く可能性のあるOBを2/3の100名と見る。

OB・客人利用者数 = 100人 X 0.5(2年に1回) X 4人連れ = 200泊/年

注:経験的には、小屋の使い勝手が良く小屋をベースとした遊び方のノウハウが普及すると、OB・客人の利用は飛躍的に増える。

茨木高校スキー部OB会の小屋(定員20〜30名)では、年間の社会人(OB・客人)利用が500〜700泊にもなる。

B年間利用者数(まとめ)

現役1200泊
OB・客人200泊(OB:100泊、客人:100泊)

3) 白嶺荘の収益力

@利用料金(案)
現役@1000 X 1200人 = 120万円
OB@2000 X 100人 = 20万円
客人@3000 X 100人 = 30万円
合計170万円

A年間維持費…現在の実績から見て、年間70万円あれば十分。

光熱水道費等、基礎維持費40万円
借地料10万円
保険料・修繕費・予備費20万円
合計70万円

B白嶺荘の収益力…年間100万円の収益は見込める。

年間利用料170万円
年間維持費-70万円
年間収益100万円

Cバイト金の復活(または新OBからの集金)

1) 現在は中断されているバイト金(当時は@2万円)を復活、部員1人当たり年間2.5万円を徴収する。
根拠
  1. @2.5万円を4年間支払うことにより、現役もOBと同じ@10万円の負担を負うことになる。
  2. @2.5万円は過去の2万円と比べ決して高いとは云えない。
  3. バイト金を徴収することにより、白嶺荘は年間100万円の安定収入を得、現役は見返りとして宿泊料を安く抑えることが出来る。(=現役が白嶺荘を利用しやすくなる)
予想集金額 @2.5万円 X 40名 = 100万円
2) なお、集金方法としては現役部員の負担軽減のため部員が卒業後なるべく早い時期に10万円し払うようにする方法もある。

D借入金の年間返済可能額…年間200万円の借入金返済が可能。

白嶺荘収益100万円
バイト金収入100万円
年間返済可能額200万円


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6.再建後の運営・将来への蓄積

1) 白嶺荘運営委員会の設立
@提案
OB・現役双方からなる「白嶺荘運営委員会」(委員長:OB)を設立、再建後の白嶺荘の運営・借入金返済、将来計画の策定の推進母体として機能させる。

AOBが運営委員会に参画する理由

  1. 白嶺荘の今後の維持・発展のためには、修繕計画・将来への蓄積等、中長期的な視野に立った運営が必要。練習に専念すべき現役には荷が重くなりすぎること。
  2. 再建に伴う借入金の早期返済のためには、OBの利用を増やし白嶺荘の収益力を上げる必要がある。このためにはOBにも使いやすい運営ルールの設定やOBへのPRが重要であり、OBの運営参画は不可欠であること。

B運営委員会の職務(案)

  1. 運用ルールの改定
  2. 料金体系の改定
  3. 決算・予算・借入金返済
  4. 修繕計画の策定
  5. 白嶺荘を使った行事の主催
  6. OB・運動会・地元との白嶺荘に関する事項の窓口(PRを含む)
*重要なものについては幹事会・総会で討議

C組織(案)

東雪会総会・幹事会委員長指名、重要事項の討議
 | 
白嶺荘運営委員会委員長:OB
 | 委員:OB(委員長補佐のため数名)
 | 現役(小屋管理人・同補佐)
 | 必要に応じて追加
現役小屋管理人・同補佐が指揮

2) 将来への蓄積・東雪会費の見直し

@提案
将来(25〜30年後)の白嶺荘建て直しに向けて今から蓄積を開始するために「東雪会費」の見直しを行い、現在の部誌発行費・現役補助に加え「再建積立金」の徴収を行う。

また東雪会費の徴収についても従前のような現役任せではなく、幹事会または白嶺荘運営委員会を軸にOBが中心となって集める。

A徴収例(案)

東雪会費 1万円(現行 0.5万円)
内訳
部誌発行費・現役補助0.5万円
再建積立金0.5万円
合計1.0万円